イットウダイ科 アカマツカサ

 一応、分布域は奄美大島以南ということになっていますが、紀伊半島でも岩のオーバーハングになったところなど薄暗い所でいっぱい群れています。
 夜行性なので昼間は決まって薄暗い岩陰や洞窟の中などにいます。

 目が非常に大きくいくつもの目でこちらをチラチラ見てくるので気持ち悪くて嫌いという人もいます。私はそうでもないですが、みなさんはどうですか。

コラム 魚の体色

 この魚はライトで照らしてみたり、写真のようにフラッシュで撮影すると真紅の体色をしていますが、薄暗い海中では濁った色にしか見えません。

 海中では赤色というのは、海面下1mで60%も吸収されてしまい、黒っぽくなってしまうからです。

 この魚は赤い色の体色を持つことによって、薄暗い海中で「闇に」紛れているというわけです。
 ですから、自然光でみるのと、このような写真や図鑑で見比べるときは注意が必要です。