PHILCO MODEL 52-643

PHILCO52-643_Catalog

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アメリカPHILCO社製のポーダブルラジオ MODEL 52-643 (1952年製)を最近ゲット。
電池で動く真空管(電池管)を5本使った持ち運び可能な…といってもかなり大きくて重いですが、ラジオです。
高周波増幅つき中波の5球スーパーで、RF同調も付いており、内臓アンテナと相まって感度は十分です。

回路方式 RFアンプ付き、スーパーヘテロダイン方式
中間周波数 265KHz 2段階AFアンプ付き
受信周波数 MW帯 540-1620KHz
電源 AC/DC 110V-120V 又は 9(A電池)/90V(B電池)
消費電力 AC/DC 15W 又は 55mA(A電池)/13mA(B電池)
電気的出力 4.5cmパーマネント・マグネットダイナミックスピーカー 0.16W
使用真空管 1T4-1R5-1U4-1U5-3V4

PHILCO52-643

PHILCO52-643

ホロはサイズ比較用です。
ACでも動作するラジオですが、部品がいくつか欠落していて、電池専用に改造されています。
昔は専用の電池が売られていたのですが、21世紀の世の中には売っていないので、単二×6本と単4×40本で9Vと60Vで動かすようになっています。9Vのリチウム電池×5で45Vではちよっと音が割れてしまって動作させるのは難しいようでした。100均006P×10本というのも手かも。
中途半端な電圧だったらどうしようかと思いましたが、90V DCならトランスで少し降圧して簡単なπフィルタを作れば大丈夫そうです。でもポーダブルにので電池で動作させるのが本来の姿でしょうか。

PHILCO52-643の内部

PHILCO52-643の内部

半世紀以上前に作られたとは思えない綺麗な内部。
中間周波数が455KHzではないのも(私にとっては)珍しいものです。RFアンプつきなので地域局は全て入感します。
チューニングスケールが全体的に高い方にずれてしまってるようですが、調整がズレたというより針がずれたようです。
検波+AF増幅管にはシールドケースがついています。
ポーダブルラジオは電池が当時も高かったので、あまり酷使されていないという話を聞いたのですが、出力管は、ほとんどゲッターが無くなり掛けて頭が透明になりかけでお疲れのよう。でも元気に鳴っているので問題ないのでしょう。いつも買うアメリカの通販屋さんには替え球はあるようです。電池管は電源が入っていてもヒーターのぬくもりとか、そもそも熱くなりません。電源を入れたら直に音が出るのも真空管らしくありません(直熱管なので、電球並みの速さで動作しはじめます)

音はそんなに大きく鳴らない(そもそもB電圧が規定より低い)ですが、やわらかな音がします。寝る前に聞くのにちょうどいい感じです。

最後に回路図(メンテマニュアル)をゲットしたので載せておきます。(著作権切れだし)

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