ワイルドライフにネッタイミノカサゴが特集!

BSプレミアムのワイルドライフでネッタイミノカサゴが海の貴婦人という触れ込みで紹介されてました。毒のある生物は海には多いのですが、フィリピン-熱帯の海有毒生物奇々怪々!の中での搭乗です。ミノカサゴ好きとしては見逃すわけにはいきません。

フィリピンのセブ島のドロップオフ近くの浅瀬が番組の舞台です。

カクレクマノミ
パープルビューティー(ハナダイの仲間)
ブルーリングオクトパス 有毒
オトヒメウミウシ 有毒
ソフトコーラルの仲間
ウミアザミの仲間 プラクトン食
オニヒトデ 触手の先端に目がある
アカオニガゼ(ウニの仲間) 30cm位の長さの棘の先端に毒。イシモチの仲間が棘の間に隠れ住む。

ネッタイミノカサゴ 大きさは20cmほど。海の貴婦人の別名を持つ。身体には飾りの様なものが沢山ついてるが、これはヒレの一部分の軟条が変化したもの。背中にある尖った背びれの中に毒の入った袋があり、敵に刺さると袋が破れて毒が注入される仕組みになっている。毒のある棘は背ビレに12本、腹ビレに2本、尻ビレに3本、合計17本もある。このためウツボもネッタイミノカサゴには手を出さない。猟師が誤って触ってしまい刺される被害が度々起きる。
優雅に泳ぐネッタイミノカサゴだが、少しでも潮の流れが速いと、大きなヒレが邪魔をしてうまく泳げない弱点もある。そのため食事は待ち伏せ式の一気飲み。飲み込む速度は0.022秒という電光石火の早業である。獲物との距離がある場合は、長い胸鰭を使って海底を這うようにして忍び足のように距離を詰めてから狙う。時には20分を超える時間をかける。狙われる獲物の方は、ネッタイミノカサゴの顔にある皮弁によって海藻やウミシダのように見えていると考えられている。また、獲物に警戒されないような体臭を出していることも最近の研究で判明している。夜行性のため、朝になると岩陰の下で休む。その時も、背中の毒ビレが身を守るのに役立つ。
恋の季節、小さい方が♀、身体の大きい方が♂。ネッタイミノカサゴは一夫多妻。♂が持つ30m四方ほどの縄張りの中を4-5匹の♀が暮らしており、産卵期になると♀に産卵の準備が出来たかパトロールをするようになる。♀を狙って他の♂が縄張りに侵入してくることがあり、その場合は縄張りの♂との喧嘩になる。お互いの毒針を向けあって激しい争いになるが、勝負が付けば相手を深追いはしない。二匹が息を合わせて産卵と放精した後、卵は袋状に包まれて潮に流される。卵の数は数百個単位。孵化した稚魚はしばらく放浪生活をする。

テトトロドトキシンを持つフグの仲間 毒は外部から取り込み体内で濃縮するタイプ
モヨウフグ
サザナミフグ

ゴンズイ ナマズの仲間 20cm位まで成長する
背ビレに固い毒の棘 左右の胸鰭にも毒の棘 3本の棘 神経毒の一種を持つ。

オニダルマオコゼ 一番毒の強い棘を持つ魚として知られ。浮袋が無く、泳ぐことが出来ないので海底を匍匐前進する。背ビレに猛毒を持つ。

オオカイカムリ カニの仲間 毒を持った海綿を背負う。

イモガイの仲間 毒槍を持つ。人が死ぬ程の毒を持つ種もいる

ヒロオウミヘビ ゴンズイを食べようとして棘が引っ掛かかって苦しんでいるが、最後は飲んでしまう。ヘビなだけはある。

キリンミノ ハナブサイソギンチャクに捕らえられて食べられてしまう。ミノカサゴの毒はイソギンチャクには効かない。ハナブサイソギンチャクがソフトコーラルとそっくりさんなので間違えて近づいてしまう魚が後を絶たない。

イソギンチャクは魚を捕らえる猛毒を持つが、クマノミの仲間はイソギンチャクと共生する。体表を覆う粘液が刺胞の攻撃を防ぐと考えられている。ただし、クマノミが共生出来るイソギンチャクの種類は限らていて十種類ほど。タマイタダキイソギンチャクとハマクマノミ、イボハタゴイソギンチャクとクマノミ等

ムカデミノウミウシ 大きさは10cmほど。刺胞を食べて自分の武器にする。

ヒメオニオコゼ 背ビレの棘に猛毒。しかし、海底に仕掛けられていたグビジンイソギンチャクの仲間に食べられてしまう。

ホネナシサンゴの仲間 オニヒトデを捕らえて食べる。

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